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| 1)定義・分類 |
Sporothrix schenckiiにより生ずる感染症をスポロトリコーシスという。皮膚スポロトリコーシスは、原則として皮膚の外傷より菌が侵入し、慢性、化膿性ないし肉芽腫性病巣を形成する。スポロトリコーシスは、(1)皮膚リンパ管型あるいは皮膚リンパ型(cutaneous lymphatic type)、(2)限局性皮膚型あるいは固定型(localized cutaneous type or fixed type)、(3)播種型(disseminated type)、(4)皮膚以外のスポロトリコーシスの4型に分類される。後2者は稀である。
| 2)診断 |
診断は、培養により病巣内に増殖しているSporothrix schenckiiを分離することにより確定する。なお、菌はきわめて容易に分離培養できる。培養ができないときには抗Sporothrix schenckii抗体による蛍光抗体法/酵素抗体法で菌要素を確認する必要がある。
| 3)採取部位および材料 |
培養では膿汁、肉芽腫片、痂皮(ただし雑菌の混入が多い)などを採取するが、直接検査としては膿汁がよい(図26)。
| 4)直接検査法 |
膿汁をスメア標本とし、PAS染色、蛍光抗体法などを行う。迅速性という意味ではヘマカラー®染色(第七章7)もいいが、これらの方法による菌要素の検出では蛍光抗体法を除くといずれの病原菌か確認できない。なお、KOH法、パーカーインク・KOH法は菌要素の検出が困難で検査に適さない。
| 5)検鏡所見 |
好中球やマクロファージに貪食されたいわゆる遊離胞子が認められる(図27)。稀には星芒体(本症に比較的特徴的)が認められることもある(図28)。これら菌要素は組織内では検出困難なことが多いが、スメア標本では意外と多く認められる。ただし、これら菌要素は本症の診断を確定し得るほど特徴的ではない。
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図26.スポロトリコーシス:膿汁、膿苔を採取し、スメア標本にする。なお、KOH法は不向きである。 |
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図27.スポロトリコーシスの菌要素:好中球あるいはマクロファージに貪食された胞子が少なからず認められる。しかし、貪食されていない、遊離の状態の胞子は少ない。PAS染色、400× |
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図28.スポロトリコーシスの菌要素:稀には膿汁内にいわゆる星芒体がみられることもある。PAS染色、400× |